ジューンブライドの由来

6月といえば梅雨を思い浮かべますが、他にもジューンブライド(June bride)というのがありますよね。ジューンブライドは「6月に結婚すると幸せになれる」と言われていますが、その起源はヨーロッパにあります。日本にジューンブライドが広まったのは1967~1968年頃のことだそうです。

6月は梅雨入りということもあり雨が多い上にじめじめした日が続くため、そんな時期に結婚式を挙げようとする人は少なく、ブライダル業界は6月の売り上げの伸び悩みを解決するためにこのジューンブライドを取り入れ売り上げ向上を計ったことがきっかけだったようです。バレンタインデーにチョコを送る風習が生まれたのと似たような理由ですね。

さて、そんなジューンブライドの由来には様々な説があるそうです。

結婚を司る女神の加護

そのうちの一つはギリシャ神話、或いはローマ神話が由来しています。ギリシャ神話のゼウスの妻であるヘラは結婚を司る女神で、家庭・女性・子供の守護神でもあります。そんなギリシャ神話がローマ神話にも取り入れられ、ローマ神話ではユピテルの妻であるユーノーが結婚を司る女神とされています。ローマ神話では1~12月はひと月ごとに神々が守護をするとされ、6月はユーノーが守護する月とされています。

そんな6月に結婚式を挙げればユーノーの加護を受けることができるということから、「6月に結婚すると幸せになれる」というジューンブライドが生まれたとされます。また、ヘラの祭礼も6月に行われていあたそうです。

6月は世間がお祝いムード

こちらは気候が関係した由来です。ヨーロッパでは冬が明けて暖かい気候になるのが6月だそうです。雨も少なく気候も安定し、各地で復活祭が行われることから、世間はお祝いムード一色に包まれるため、そんなめでたい時期にあやかって6月に結婚式を挙げる人が多かったそうです。皆に祝福される結婚ということでジューンブライドが生まれたとされています。6月といえば雨の多い梅雨の時期な日本とは真逆ですね。こちらの説だと、日本で広まるのは難しい気もします。

6月は農業がひと段落するから

ヨーロッパでは3~5月が農業が一年で一番忙しい時期とされているそうです。そんな忙しい時期に結婚式を挙げている暇はないということで、この期間は結婚は禁止されていたようです。そのため3~5月の間は農業に専念し、忙しいピーク期が過ぎた6月に結婚式を挙げる人が多かったためジューンブライドが生まれたとされています。

 

 

ジューンブライドはよく耳にしますが、調べてみて様々由来があることに驚きました。こういった風習はその国や土地の特色が見えてくるのでとても興味深いです。しかし、こうして由来を調べてみると、日本でジューンブライドが広まったきっかけがブライダル業界の売り上げ向上のためというのは、何だか残念な理由に見えてきますね。ブライダル業界側からすれば売り上げが伸び悩むのは深刻な問題で、売り上げ向上のためと言うのは真剣な理由なのでしょうけれど…。

 

参照

kinisuru.com