フリーソフトでマスタリング編集

先月に投稿した記事で作成した音源データを今度はフリーソフトを使って編集していきます。使うのは SoundEngineというソフトです。SoundEngineではMP3形式のファイルでは編集できないので、先にこちらを別のフリーソフトでMP3からWav形式のファイルに変換します。ファイル変換ソフトはたくさんありますが、私はRip!AudiCOというフリーソフトをよく使用します。

 

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Rip!AudiCOではMP3からWav、WavからMP3に変換することも、ビットレートの変換も可能なソフトです。MP3からWavに変換する作業の流れは以下の通りです。

 

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Rip!AudiCOは起動するとこのように変換したい形式のファイルの選択肢が表示されます。今回はWav形式に変換するので「Wav変換」を選びます。

 

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そうするとこのような画面が表示されますので、変換したいMP3形式のファイルを選び後は実行をクリックすればファイル形式の変換がされます。では、次に変換したソフトをSoundEngineで編集していきたいと思います。

 

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上の画像はデータを読み込んだ状態の画面です。ミックスや音声除去など様々なさぎょゆが可能ですが、今回はEQUALIZAR(以下EQ)とマスタリングの作業のみにします。SoundEngineでは1ポイントイコライザー、3バンドイコライザー、グラフィックイコライザー、パラグラフィックイコライザー、スペースイコライザーの6種類のEQがあり、1ポイントイコライザーはその名の通り1点のみのEQを編集することができ、3バンドイコライザーは低域・中域・高域の基本的な帯域3点の編集が可能です。グラフィックイコライザーは9バンドのEQで3バンドイコライザーより細かな編集ができます。パラグラフィックイコライザーは2バンドの音質を編集づることが可能で、ある帯域から下もしくは上を強調または減衰させることもできるEQです。スペースイコライザーは左右で違うEQを使うことで少し変わったステレオ感をだすことができます。

今回は3バンドイコライザーを使ってみることにしました。

 

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こちらが編集画面です。音源をリピート再生しながら編集できるので作業がしやすく便利です。手作業でもパラメータを操作できますが、ライブラリーにあるEQを使用してみました。

 

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3バンドイコライザーのライブラリーにはクラシック、ダンス、テクノ、ポップ、ライブ、ロック、標準の’種類のEQがあります。それぞれの効果は以下のようになっています。

  • クラシック…オーケストラサウンドのように高域を減衰させる。
  • ダンス…ダンスミュージックのような音にできる。
  • テクノ…高域を特に強調したような音にできる。
  • ポップ…ボーカルを多少目立たせることができる。
  • ライブ…中域が目立つようにできる。
  • ロック…低音が効いているような音にできる。
  • 標準…特に音域補正を掛けない。

今回はボーカルを目立たせることができるポップを選んでみることにしました。では、次にマスタリング作業に入ります。SoundEngineではマスタリングプロセッサーで作業します。

 

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マスタリングプロセッサーはEQの作業画面からこのままの状態でエフェクターの中から呼び出すことができます。マスタリングプロセッサーでは変化制限、質感、低音カット、空気感、丸み、広がり、効果/原音、音量の調整ができます。それぞれの役割は以下の通りです。

 

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  • 変化制限…音の変化を制限し、無理やり周波特性に高域が減少するような傾斜をつける。
  • 質感…マイナス側にふることで周波特性に傾斜をつける。
  • 低音カット…これ以下の周波数の音をカットする。DC成分の除去にも使用できる。
  • 空気感…名前の通り空気感を増幅させる。超高域をなだらかに持ち上げることができる。
  • 丸み…名前の通り丸みを持たせる。変化制限と同じく周波特性に傾斜をつけることが可能。
  • 広がり…音像のステレオ感を調整する。
  • 効果/原音…マスタリングプロセッサーを掛けた音と原音との割合を調整する。
  • 音量…最終的な出力の調整をする。

次にマスタリングプロセッサーのライブラリーの説明をします。

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  • 10%サウンド…ステレオ感を10%広げることができる。
  • イヤホン漏れ…名前の通り、イヤホン漏れしているような音にできる。
  • クリアサウンド…名前の通り音をクリアにすることができる。
  • テープマスタリング…テープ起こしに使えそうな音質補正を掛けられる。
  • トークマスタリング…録音した会話の調整に使える音質補正。
  • パワーサウンド…名前の通り、力のある音にすることができる。
  • モノラル化…ステレオ音声を真ん中からしか聞こえないようにすることができる。
  • ライトマスタリング…軽い音質補正を掛けることができる。
  • ラジカセサウンド…ラジカセから聞こえるような音にできる。
  • 標準…特に音質補正を掛けない。
  • 空気感付加…音に空気感を付加し、抜けのいい音にすることができる。

マスタリングプロセッサーも手作業で調整できますが、こちらもライブラリーの中からライトマスタリングというものを選びました。

今回の作業はここまでです。

 

 

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