「黒猫感謝の日」だそうなので、黒猫に関するエピソードを一つ

「黒猫感謝の日」とは何かと調べてみたところ、「黒猫は貰い手が見つかりにくい傾向から、貰い手の少ない黒猫たちに新しい家族が見つかるように黒猫の良さを多くの人に知ってもらいたい日」でアメリカ発祥の記念日だそうです。要するに黒猫の魅力を知ってもらおう!ということなのでしょうね。

黒猫といえば海外では不吉の象徴として忌み嫌われ虐待されている他、自撮りをしたときに写りが悪いという理由で捨てられたり、ハロウィンの仮想のアクセサリーとして扱われ捨てられたりと深刻な問題となっているそうです。そのためハロウィン期間中は黒猫の引き取り先の募集を中止するシェルターもあるそうです。

日本でも黒猫は不吉な象徴ですが、江戸時代では「福猫」として縁起のいい動物という扱いだったらしく、幸運や商売繁盛の象徴だったそうです。特に黒い招き猫は魔除けとして扱われていたようです。幕末期には飼うと結核が治る、または恋煩いにも効くとされていたようです。そんな縁起物扱いだった黒猫が日本でも不吉な象徴扱いとなったのは日本に西洋文化が入ってきたのが理由だそうです。

黒猫といえば個人的に連想するのは「魔女の宅急便」のジジと次いでBAMP OF CHIKENの「K」という曲です。子供の頃から何故か「黒猫=怖い」というイメージがあったのですが、この二つでそれが払拭されたように思えます。

ところで、黒猫と言えばこの他に思い出すエピソードが一つありました。それは昔にマンションに住み着いていた黒い野良猫で、確かネルと呼ばれていました。実家のマンションには当時から住人の餌付けにより野良猫が住み着いてしまい、糞尿被害によるトラブルが相次いでいました。ネルもその一匹です。その中でもネルは頭の良い猫だったように思えます。私は直接その場面に遭遇したことはなく、人から聞いた話なのですが、ネルはマンションの各階の誰が餌をくれるのかを把握していたそうです。そしてエレベーターの前で人が来るのを待ち、人が来たらその人と一緒に乗って同じ階で降り、その階で餌をくれる人の部屋に行っては餌を貰っていたそうです。ちなみにうちにも一回だけ来たことがあるそうですが、母が無視して以来パタリと来なくなったそうです。これはどう考えても餌をくれる人・くれない人を把握していたように思えてなりません。野良猫は他にもいましたが、ここまでのことをしていたのは当時も今もネルだけだったような気がします。

そんなネルも随分前に病気で亡くなっています。世話をしていた人のうちの一人の方に引き取られてその最期を看取られたそうです。黒猫は頭が良いとどこかで聞いたことがありますが、ネルのことを思い出すと本当にそのような気がしてきます(ネルが特別頭の良い猫だったのかもしれませんが)。ネル以外の野良猫たちはその後も相変わらずマンションに住み着いていていましたが、ネルのような行動をとった猫はいないように思えます。